2014年8月7日木曜日

カメラ市場?ブルーオーション?頭まだまだガチガチ

今回、MBAの授業の一貫でstrategyとして成功した企業と失敗した企業の比較という
課題に携わりアメリカ人のteammateから"GoPro"という多目的カメラ事業をしている会社を教えてもらいこの会社の分析をする機会を得ることができた。(特にとりわけ新しい製品でもないのだが、今までこの存在を知らなかった。)

そして、この製品の内容を聞いた瞬間に無性に欲しくなり、自分でも使ってみて「どうやってこの企業が成功できたのか?」「なぜ成功できたのか?」を自分なりに考えてみたいと思ったので、メモとして書いておこうと思う。(なので途中でupdateする可能性もある。)

まずはじめに、最も興味深いのはこの会社の製品がカメラであるということである。今までそこまで深く考えたことなかったが、よっぽど写真に対する興味がない限り、(例えばもっと綺麗に撮りたい!などの願望)基本的には携帯電話のカメラで事足りてしまうだろう。なのでカメラ事業は基本的には衰退というイメージである。現に2013年度のキャノンのカメラ事業は前年対比で1.7%減となっている。さらに2014年度は前年対比で8.6%減を予測している。(参照1)http://www.canon.co.jp/ir/conf2013/conf2013j.pdf)

さらに一歩突っ込んでこの市場がどのような状況なのかをマイケルポーターの競争の戦略で紹介されてあるフレームワーク「5 forces」を使って具体的に見ていきたい。(ここでは単純化するため各高低のみの記載とする。)

A. 市場規模とデジタルカメラ業界

①グローバルカメラ市場動向
file:///Users/koyamashinya/Desktop/%E2%80%A2%20Digital%20cameras%20%20shipments%20by%20region%201999-2013%20%20%20Statistic.html

世界市場動向は2010年の約1億2千万台の出荷台数をピークに、そのたった3年後の2013 年にはその半分の6,200万出荷台数へ激減している状況ある。

②5forces


①【Power of suppliers】Low 
どの家電製品でも扱っており販売優位性はほとんどない。
②【Power of buyers】High
数ヶ月毎に新製品がでており、選択肢が幅広いため顧客の力は強い。
③【Rivalry】High
Canon, Sony, 富士フィルム、ニコン、パナソニック、リコー、サムソンなどのいわゆるGiant companyで真っ赤かに染まっている。
④【Alternatives】 High 
AppleのiPhoneやサムソンのGalaxyなどのSmartphones
⑤Threat of New Entrants】Low
設備投資の大きさや、市場も成熟しきっているため、新規参入の脅威は低いと見られる。


B. GoPro.Incのstrategyについて
マイケルポーターの競争の戦略によれば、企業の戦略は大きく2パターンしかない。
一つはコストリーダーシップ、そしてもう一つは差別化である。
GoPro.Incは新参者なので現実的にはコストリーダーシップは不可能となる。コストを劇的に下げるにはスケールを大きくしなければならないからだ。なので新参者にこの方法はリスクが大きすぎる。残るは差別化だ。ではどう差別化するのか。

それは極めてシンプルで「より良い製品やサービス(例:機能なのかアフターサービスの徹底なのか)で価格を上げる」か「uniqueなアクセスを作り出すか」である。

「より良い製品やサービス」とは定義がかなり曖昧であるし、そもそもそれは顧客が’決めることだと考えているので、ここはフレームワークに従って価格帯が他社より高いか低いかで判断することにした。下記決算資料抜粋からGoProの平均単価は約29,000円と想定する。($1=102円換算)(アクセサリー価格も含む)

尚競合の商品数はかなりのボリュームに富んでいるため、
ここは価格.comの上位売れ筋10位の平均値(2014.8.5時点)で算出することにした。
そうすると競合他社製品の平均価格は約38,000円となる。

この会社の商品の平均単価と競合の平均単価を比較しても競合の価格が高いため、前者の戦略(価格をあげて質をあげる)ではないこと想定することにする。









となると、残りはユニークアクセスである。
このユニークなアクセスとはSmartphoneとの連動である。
つまり本来であればThereat of alternativesと考えられる存在と競合ではなく、共存したことである。GoProカメラで撮った動画や写真などはソーシャルメデイアや専用アプリなどへ投稿でき共有することができる。

【成功のポイント1】脅威と考えられるものと共存できるか考える。

もう一つのユニークなアクセスとは、「競争の土俵をズラした」ことである。
どういうことか?この会社のCEOはこの会社の製品サービスについてこう語っている。

"In consumers’ minds, GoPro had no competition. Like Twitter TWTR , Facebook FB or Google GOOG , GoPro marketed its technology as a different, new idea, unlike anything else on the market. And it worked."

つまり、競合はデジタルカメラではないのである。
このサービスは唯一無二の存在で競合は存在しないと語っている。
例えばGoogleやTwitter, Facebookのように。

僕はここに本当の成功の要因があるのだと思う。
つまり恐らくこのCEOはこのビジネスをこう定義したにちがいない。

「どうやってカメラ市場を拡大していくか?」から

「経験や体験をどのように(カメラを使って)拡大していくか」ということである。

【成功のポイント2】発想の転換をしてみる

この違いは圧倒的に異なる。
日本の製造業は「他社よりも優れた製品を」戦略で進んでいる。
なのでそれ以上の発想が出てこないのである。この結果は携帯電話、テレビ、家電、パソコンの末路を見れば一目瞭然だろう。

一方、Goproの場合人とは違った経験や体験をシェアするためにカメラを買うことになる。僕自身、このような動機でこのカメラを購入するに至った。

例えば、Goproではサーフィンをしてる最中の動画や、スノーボードをしている時の動画を当事者目線で撮ることができるし、動画を見る側もその視点で見ることによって楽しむことができるのである。

纏めると一見するとカメラ市場に見えるが、実はソーシャルトレンドを利用した、
サービスとなる。あくまでこのカメラはユーザーの経験を保存してアップロードするまでの道具であることが分かる。

以上の点が成功要因と考えられるのであるが、
ブルーオーシャン戦略を学んだ以上以下のフレームワークも応用できるのではということも少し触れておきたいと思う。


















赤線がGoPro.、青線が他のデジタルカメラを示している。また横軸にデジタルカメラ購入時の購買要因、縦軸にそのレベルを表している(このレベルに関しては主観的であるがそこまで大きく現実と乖離していないハズ。。。である。)(レベルが高いほど良く尚価格に関してはレベルが高いイコール安いと仮定する。)

このグラフから推測できることは、
徹底した無駄の削除、すなわちコストカットと多目的用途カメラという差別化を同時に実現したことも考えられる。が、コストの部分に関しては詳細を調べることができなかったので、今回は補足的なものとして紹介した。

このように見ていくと、既に多くの市場が既に成熟しているものの、
見方次第ではまだまだ新しい市場を開拓できるものなんだと今回のGoProを通じて痛感させられた。


(参照文献)references 
1. http://www.canon.co.jp/ir/conf2013/conf2013j.pdf
2.http://fortune.com/2014/06/06/why-gopro-is-beyond-daredevil-cameras/
3.http://www.forbes.com/sites/ryanmac/2012/12/20/foxconn-buys-stake-in-camera-maker-gopro-turning-founder-into-a-billionaire/

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